マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?分析のやり方と取引手法を解説!

「FXでいろんなやり方を試しているけどなんか上手く行かない。」と思ったことはないでしょうか?
マルチタイムフレーム分析をトレードに取り入れるだけで、エントリーポイントを迷わなくなったり、勝率が上がってきたりします。
ここでは、マルチタイムフレーム分析とは何なのか、分析のやり方や取引手法、注意点についてわかりやすく解説していきます。
FXでは、どのトレードスタイルでも必要とされている重要なテクニックなので、初心者の方もしっかり習得しておきましょう。
マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?
マルチタイムフレーム分析(MTF)とは、複数の時間足を用いてチャート分析していくものです。
(MTFとは「Multiple Time Frame」の略字)
複数の時間足で分析するため、比較的、正確な分析結果が得られます。
使われる時間足は、長期・中期・短期の時間足です。
次に時間足について、見ていきましょう。
トレードごとの時間足
スイングとデイトレなど、トレードスタイルごとに見る時間足が異なってきます。
使う時間足に決まりはありません。
参考までにトレードスタイルごとの時間足をのせておきます。
スイングトレード |
デイトレード |
スキャルピング |
|
短期足 |
4時間足 |
5分足、15分足 |
1分足、5分足 |
中期足 |
日足 |
30分足、1時間足 |
15足、30分足 |
長期足 |
週足、月足 |
4時間足、日足 |
1時間足、4時間足 |
マルチタイムフレーム分析のやり方

実際に分析のやり方を見ていきましょう。
マルチタイムフレーム分析は以下の手順で行っていきます。
マルチタイムフレーム分析のやり方
1.長期の時間足の方向性を見る
2.中期の時間足の方向性を見る
3.短期の時間足で取引のタイミングを見る
長期足の方向性を見る
マルチタイムフレーム分析は、まず長期の時間足から分析していきます。
長期の時間足でチャートを分析し、トレンドの方向性やどの価格帯で抵抗が起きているのかなどを把握します。
なぜ長期の時間足から分析していくかというと、長期の時間足を見てトレードをしている人の方が非常に多いからです。
大まかな相場の流れをつかむ上でもまず長期足を見ることが大切です。
中期の時間足の方向性を見る
長期足の分析の次は、中期の時間足でチャートの方向性を見極めていきます。
長期の時間足で方向性を確認してから、中期の時間足を見ることでより正確なものになっていきます。
中期の時間足でのチャート分析は、長期の時間足で確認したトレンドの方向性が間違ったものでないのかを確認するための分析です。
短期の時間足で取引のタイミングを見る
長期と中期の時間足の分析によって、チャートのトレンドの方向性が定まります。
トレンドの方向性が定まった後には、短期の時間足で分析をします。
サポートライン・レジスタンスラインを超えた時などが取引のタイミングです。
マルチタイムフレーム分析を長期・中期・短期で行うことで、値動きの予測が正確になり、大きな利益を得るチャンスを見つけやすくなります。
マルチタイムフレーム分析を利用した取引手法

次にマルチタイムフレーム分析をどのように取引に取り入れるのか、取引手法を3つご紹介します。
4つの時間足でトレンドが一致した方向に順張りする
長期・中期・短期足のトレンドが同じ方向に順張りする手法です。
長期足~短期足がすべて一致したトレンドは、強く、継続しやすい傾向があるからです。
具体的には長期~短期の時間足が、上昇トレンドなら買いエントリー、下降トレンドなら売りエントリーします。
順張り手法についての詳しい記事はこちら
移動平均線を併用する
マルチタイムフレーム分析は、移動平均線と併用することによって、より正確に相場の状況を捉えることができるようになります。
移動平均線とは、ある期間の平均価格の推移をチャート上に表したものになります。
移動平均線によって、現在の相場がトレンド相場なのかレンジ相場なのかを判断します。
マルチタイムフレーム分析と移動平均線を併用することで、大きな利益につなげていけるので、トレードを行う際には併用してみましょう。
移動平均線についての詳しい記事はこちら
押し目買いや戻り売りのタイミングを見極める
マルチタイムフレーム分析によって、今後の相場の値動きをより正確に予測することができるため、チャート上の押し目買いや戻り売りのタイミングを見定めることもできます。
複数の時間足で分析することにより、確信を持って取引を行うことができるので、押し目買いや戻り売りを行う時は、マルチタイムフレーム分析をおすすめします。
マルチタイムフレーム分析のポイント

マルチタイムフレーム分析を活用する上での重要なポイントは、次の3点です。
- 中心となる足を決める
- 長期足から短期足へと順番に見る
- 毎日見る
たくさんチャートを見ると、かえってわからなくなる、という人は、まずは中心となる時間足を決めましょう。
一番見やすいと思う時間足を決めて、参考に他の時間足を見るようにします。
また、時間足を見る時は、行ったり来たりしないで、長期足→短期足と順番に見ると混乱をしないで分析できます。
そして大切なのは、習慣化です。
できれば毎日チャートを同じ順番で見ることおすすめします。
慣れないうちは、それぞれの時間足の形が違い、把握しづらいかもしれませんが、毎日見ていると自然と慣れてきます。
最初は分からないままでも構わないのでとにかく見るようにしましょう。
マルチタイムフレーム分析の注意点

マルチタイムフレーム分析では、 時間足は使い方次第ではかえってマイナスになる場合があるので、以下2つに注意して使うようにしましょう。
チャンスがない時は無理に取引しないこと
マルチタイムフレーム分析では、複数の時間足を使い、勝算が高い時のみ狙ってエントリーをしていきます。
それゆえ、取引に正確さをもたらすため、エントリーできる回数が少なくなります。
チャンスがない時は無理な取引は、控えましょう。
分析する時間足を増やしすぎないこと
マルチタイムフレーム分析の2つ目の注意点としては、分析する時間足の数を増やしすぎないことです。
あまり多くの時間足を分析すると手間がかかるのと、エントリー条件を満たしにくくなります。
たとえば、デイトレードであれば、取引の頻度から、分析する時間足は4つ以下にしましょう。
「マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?分析のやり方と取引手法を解説!」のまとめ
ここまで、マルチタイムフレーム分析とは何なのか、分析のやり方や取引手法、注意点について解説してきました。
マルチタイムフレーム分析を取り入れることで、いつもの取引手法の確実性が上がり、より大きな利益を得られるようになります。
この記事の内容を参考に、しっかりと理解を深めて、トレードに取り入れていきましょう。