証拠金維持率とは?計算方法とロスカットについてわかりやすく解説!

ヒント


「FXを始めたいけれど、証拠金維持率の意味や仕組みがわからない」と思ったことはありませんか?

証拠金は、FX取引の中心をなす重要な仕組みのひとつです。

証拠金維持率の仕組みを知っておかないと、FX取引で大きな失敗につながるかもしれません。

この記事では、

  • FXでの証拠金維持率の意味

  • 証拠金維持率の計算方法

  • ロスカットとの関係

  • ロスカットされない方法

について解説します。

ぜひ、この記事をよんで、証拠金維持率について理解を深めておきましょう。



証拠金維持率とは?


証拠金維持率とは、資産に対する必要証拠金の割合のことです。

つまり、証拠金維持率とは「現在持っているポジションが口座の残高に対してどれくらいの余裕があるのか」を示す数値です。

FXでは、損失が大きく拡大すると、不足している証拠金を追加入金しなければならない追証のリスクがあります。

この証拠金維持率は、必ず取引ツールに表示されるので、スカットを防ぐためにも、確認しながら、FXトレードをする必要があります。


証拠金維持率を確認することで

  • 保有しているポジションはロスカットされるリスクはあるか

  • 証拠金に対してロットの大きさは適切か?

  • あとどれくらいポジションを増やす余力があるか?

などを知ることができます。


証拠金維持率の計算方法は?

チャート


証拠金維持率の計算方法について見ていきましょう。

証拠金維持率の計算方法

純資産÷必要証拠金×100(%)=証拠金維持率(%)


例)口座資金100万円、1ドル100円で100,000通貨を保有する場合


必要証拠金は、現在のレート×取引数量÷レバレッジ数  で計算することができます。
→100円×100,000通貨÷25倍=40万円 
 
100万円÷40万円×100(%)=250(%)

よって証拠金維持率250%になります。


実際の取引では、自分でこのような計算をしなくても、FXの取引ツールが自動的に計算して表示してくれます。

トレードの際は、証拠金維持率が何%かを確認しておきましょう。


証拠金維持率とロスカットの関係は?


ロスカットは、一定の損失が発生するとFX会社によって強制決済が行われる仕組みです

ロスカットされる証拠金維持率のパーセントは、FX会社によって違います。

一般的には、証拠金維持率が100%を下回るとマージンコールが発生し、新規のポジションを取ることができなくなります。

そして、証拠金維持率がさらに下がっていくと、最終的にロスカットとなり、強制的にポジションを決済されてしまいます。

ロスカットを防ぐためには、証拠金維持率を意識しながらトレードしていくことが重要です。


ロスカットになる場合

ロスカットになる場合の例をみてみましょう。

例)資産(有効証拠金)10,000円、1ドル100円で1,000通貨のポジションを買う場合

(*証拠金維持率が100%未満になった時点でロスカットされるFX会社とする)

必要証拠金:1,000通貨×100円÷最大レバレッジ25倍=4,000円


  • 1ドル100円で値動きがない

    0円(値動き)×1,000(数量)= 0円(損益評価額)

    10,000円(有効証拠金)+ 0円(損益評価額)= 10,000円(資産評価額)

    10,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 250%(証拠金維持率)

    1ドル100円の時の証拠金維持率は250%


  • 1ドル93円に下がった

    -7円(値動き)×1,000(数量)= -7,000円(損益評価額)

    10,000円(有効証拠金)ー 7,000円(損益評価額)= 3,000円(資産評価額)

    3,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 75%(証拠金維持率)

    →1ドル93円の時の証拠金維持率は、75%でロスカットされる


ロスカットされる証拠金維持率のパーセントは、FX会社によって違います。利用するFX会社で確認するようにしましょう!


ロスカットにならない場合


ロスカットにならない場合の例をみてみましょう。

例)資産(有効証拠金)10,000円、1ドル100円で1,000通貨のポジションを買う場合

(証拠金維持率が100%未満になった時点でロスカットされるFX会社と仮定)

必要証拠金:1,000通貨×100円÷最大レバレッジ25倍=4,000円

  • 1ドル100円で値動きがない

    0円(値動き)×1,000(数量)= 0円(損益評価額)

    10,000円(有効証拠金)+ 0円(損益評価額)= 10,000円(資産評価額)

     10,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 250%(証拠金維持率)

    →1ドル100円の時の証拠金維持率は、250%


  • 1ドル96円に下がった

    -4円(値動き)×1,000(数量)= -4,000円(損益評価額)

    10,000円(有効証拠金)ー 4,000円(損益評価額)= 6,000円(資産評価額)

    6,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 150%(証拠金維持率)

    →1ドル96円の時の証拠金維持率は、150%でロスカットされない



ロスカットされない方法は?

ヒント



ロスカットされる証拠金維持率の基準は、FX会社によって違います。

取引する前に、使用するFX会社のホームページでロスカットの基準を確認しておくと、安心して取引することができるでしょう。

ここでは、ロスカットされない方法を2つご紹介します。

  • 資金を追加で入金する

  • 保有しているポジションを損切りする

1つずつ見ていきましょう。

資金を追加で入金する


1つ目は、資金を追加入金することです。

証拠金維持率が下がるとロスカットのリスクが高くなりますが、資金を追加すると有効証拠金が増えるので、証拠金維持率を上げることができます。

資金を追加入金するかどうかは、その後相場がどのように動いていくかを判断する必要があります。

もしポジションの含み損が多い場合は、その後の大きな相場変動でさらに含み損が増えて、再び証拠金維持率が下がる可能性もあります。

このような場面では、資金を追加することでロスカットを避けられそうか、又は、資金を追加してもロスカットを避けるのは難しそうなのかを考えてみましょう。

避けるのが難しそうな場合は、保有ポジションの損切りが有効になります。


保有しているポジションを損切りする


2つ目は、保有しているポジションを損切りすることです。

ポジションを複数保有している場合は、一部のポジションを決済することで、証拠金維持率が上がり、ロスカットを避けることができます。

含み損がどんどん増えて、証拠金維持率が下がっている場合は、早めに損切りを検討しましょう。

複数のポジションのうち、そのまま置いておいて伸びそうなポジションに関しては、無理に決済せずに、様子をみてみるのもよいでしょう。


「証拠金維持率とは?計算方法とロスカットについてわかりやすく解説!」のまとめ


この記事では、証拠金維持率とは何か、計算方法とロスカットとの関係、ロスカットされない方法について解説してきました。

証拠金維持率とは、資産に対する必要証拠金の割合のことです。

ロスカットされる証拠金維持率のパーセントは、FX会社によって違いますが、証拠金維持率が下がっていくと、最終的にはロスカットで強制的にポジションを決済されてしまいます。

ロスカットされないための方法は?>

  • 資金を追加で入金する

  • 保有しているポジションを損切りする


この記事を参考に、証拠金維持率の仕組みを理解して、トレードに活用していきましょう。