VIX恐怖指数とは?FXにも影響がある?

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相場が荒れている際に耳にするVIX指数というのをご存知でしょうか?

VIX指数は、株式市場の将来に対する投資家の心理を反映している指数です。

リスクの大きさがどの程度なのかを数値として見ることができます。

FXの為替相場にも大きく影響し、投資リスクを判断する大事な指標といえます。

ここでは、VIX恐怖指数とはどのようなものかその見方やFXへの影響について解説していきます。

VIX恐怖指数とは?


VIX(ヴィックス)指数とは、株価変動率を表す指標の一つで、株式市場に対する投資家の心理状態を数値で表したものです。

VIX指数は、アメリカのシカゴ・オプション取引所(CBOE)が、米国株価指数S&P500を元に算出・発表している数値です。

Volatility Index(ボラティリティ・インデックス)の略で、恐怖指数とも呼ばれています。

そのため、数値が高いほど、「投資家が株式市場の先行き不安に思う→恐怖を感じている」ということになります。

  • S&P500の値動きが激しくなると予測する投資家が増える→VIX指数は上昇
  • S&P500が安定すると予測する投資家が増える→VIX指数は下降


日本の「日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)」、ドイツの「ドイツDAXボラティリティー指数(VDAX)」などの指数もVIX指数同様に恐怖指数といわれています。


VIX恐怖指数の見方

VIX指数の見方についてみていきましょう。

VIX指数は、0~100の数字の%(パーセンテージ)で表されます。

VIX指数

  • 10~20:市場が安定している
  • 30:警戒領域
  • 40以上:パニック状態


通常、市場が安定している時には、10~20の範囲内を推移しています。

VIXの数値は、主要な政治家の発言・世界的なニュースなどに大きく影響を受けます。

世界的なニュースなどにより、VIX指数が30を超えると警戒領域とも言われ、市場の値動きが不安定な状態になります。

40を超えるとかなりのリスク相場となっていきます。


VIX恐怖指数が大きく上昇した事例

参考までに過去の高かったVIX指数は以下のとおりです。

大きな出来事が起きた時には指数は大きく上昇しています。

  • 2001年9月 アメリカ同時多発テロ…49.35
  • 2003年3月 アメリカのイラク侵攻…34.40
  • 2008年10月 リーマンショック89.53
  • 2011年10月 ギリシャ通貨危機…46.88
  • 2020年3月 コロナショック…85.47



VIX指数とFX為替相場

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VIX指数はFXでも有効な指標です。

リーマンショックの時は、VIX指数が跳ね上がり、一方で日本円が多く買われました。

日本は、円は安全性が高い資産とみなされていたためです。

それほど大きな出来事ではなくても、FX為替相場にとってVIX指数は、たいへん参考となる指標です。

世界情勢が大きく動くような時は、相場が荒れて、従来のテクニカルが通用しにくくなるので注意が必要です。


VIX恐怖指数のFX自動売買(EA)への影響


特にFXで注意を要するのが、FX自動売買(EA)です。

VIX指数が高い時には、為替市場も荒れるため、FX自動売買(EA)でも、ハイリスク・ハイリターンという相場状況となります。

一般的にMT4のFX自動売買(EA)は、相場が荒れることを前提には設計されていないものが多く、相場が荒れると損失につながる傾向にあります。

FX自動売買(EA)を稼働している時に、VIX指数が一定の水準を超えてきた場合は、状況が収まるまでしばらく稼働停止したほうが安全です。

EAを稼働するかどうかは、個人の判断となりますが、このVIX指数も判断の参考にしましょう。



「FX自動売買(EA)の稼働を停止すべき期間」の詳しい記事はこちら

「 VIX恐怖指数とは?FXにも影響がある?」のまとめ


ここまで、VIX恐怖指数とはどのようなものか、特徴と見方、FXにも影響があるのか、FX自動売買EAへの影響について解説してきました。

本来、株式投資より算出した数値ですが、FX為替相場にも影響する、チェックするべき指標です。

にFX自動売買(EA)では、相場が荒れている時の稼働判断にもなります。

この記事の内容を参考にVIX恐怖指数を活用していきましょう。