FXの移動平均線とは?おすすめ期間設定や使い方をわかりやすく解説!

チャート

FXの移動平均線は、数多くあるテクニカル分析の中で、最も多くの人に使われている、基本的な分析手法です。

FXのみならず、株式相場など他の様々な金融商品の分析にも利用されています。

移動平均線の使い方を理解すれば、FX初心者でもトレードに有効にいかせます。

ここでは、移動平均線の意味や使い方、おすすめの設定期間について、基礎知識から解説していきます。


移動平均線とは?

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移動平均線とは、一定期間の終値の平均値を線で結んでチャートに表したものです。

移動平均線を見ると相場のトレンドがわかり、売買のサインとして使用できます。

移動平均線は、MA(Moving Average)と呼ばれています。

移動平均線の種類


移動平均線には、

1.単純移動平均線
2.加重移動平均線
3.指数平滑移動平均線

の3種類があります。



1.単純移動平均線(SMA)

単純移動平均線は、上の例の通り、一定期間の終値を平均して表示させたものです。

一番シンプルな平均線ですが、期間内の全ての終値を単純に平均しているので、相場の急な動きには対応できないデメリットがあります。


2.加重移動平均線(WMA)

加重移動平均線は、単純移動平均線のデメリットを補うため、直近の価格に比重を置いた平均線です。


3.指数平滑移動平均線(EMA)

指数平滑移動平均線は、加重移動平均線に複雑な計算を加え、進化させたものです。

相場の動きに早く反応する分、ダマシが多いというデメリットもあります。


3つの移動平均線にはそれぞれ特徴があって、どの移動平均線が一番いいとは、一概には言えません。


FXの移動平均線でわかること


ここでは、基本となる、単純移動平均線(SMA)について解説していきます。

移動平均線では、相場が上昇傾向なのか、下落傾向なのか、又、傾きでトレンドの勢いも視覚的にとらえることができます。

移動平均線は、複数の異なる設定値の移動平均線や、ローソク足と組合せることで売買タイミングの判断に使用されます。

移動平均線は、相場のトレンドの方向性や強弱を分析するインジケーターです。


移動平均線の計算方法

移動平均線の計算方法は、次のようになります。

たとえば、5日移動平均線であれば、その日を含めた過去5日間の終値を合計し、日数の5で割って平均した数値を1日ごとに計算し、それらを線でつなぎます

移動平均線のおすすめの期間設定値について

チャート


移動平均線を使用するには、何日間の終値の平均値を使用するのかという設定が必要です。

移動平均線の期間については、どれを使用しているかは、トレーダーによってそれぞれ違います。

初心者の方は、移動平均線の数値はどれが一番いいのかわからない、という方が多いでしょう。

その場合は以下の設定数値をおすすめします。

短期移動平均線:15または25

中期移動平均線:50または75

長期移動平均線:100または200

短期・中期・長期の数値の中から一つずつ選択しましょう。


移動平均線の使い方

ヒント


移動平均線の使い方について見ていきましょう。

移動平均線は向き・角度見るようにしましょう

移動平均線の向き:トレンドの方向性


移動平均線の向きでトレンドの方向性
がわかり取引方法もそれにより、変わってきます。


【上昇トレンド】

移動平均線

  • 買いポジションを取る
  • 移動平均線は、サポートラインとして機能している。



【下降トレンド】

移動平均線
  • 売りポジションを取る
  • 移動平均線は、レジスタンスラインして機能している



【横ばい(レンジ相場)】

移動平均線
  • 取引は様子を見る

2.移動平均線の角度:トレンドの強弱


移動平均線の角度トレンドの強弱がわかります。

角度が急→トレンドが強い

角度が緩やか→トレンドが弱い



ゴールデンクロスとデッドクロスとは

パソコン


この分析手法では、設定期間が異なる2本の移動平均線を使って相場の反転を見るものです。

2本の移動平均線の位置関係からトレンドの変化をつかむこともできます。

またそれを売買シグナルとして利用することも可能です。


ゴールデンクロス

ゴールデンクロス


ゴールデンクロスとは、短期移動平均線長期移動平均線を下から上に抜けることです。

ゴールデンクロスでは、「トレンドが上向きに転じた」とみられるために買い注文に備えましょう

ただし、クロスするタイミングが必ず買いに適したタイミングとは限らないので注意が必要です。


デッドクロス

デッドクロス

デッドクロスとは、ゴールデンクロスとは逆に、短期移動平均線長期移動平均線上から下抜けることです。

デッドクロスの場合は、「トレンドが下向きに転じた」とみられるために売り注文に備えましょう。

ただし、ゴールデンクロスと同様にクロスするタイミングが売りに適したタイミングとは限らないため、注意が必要です。


他のテクニカルインジケーターと併用する方法

投資


移動平均線は、他のテクニカルチャートとにも応用されています。

移動平均線だけでは、ダマシに合うことがあるからです。

たとえば、移動平均線の分析でゴールデンクロスが出たら、買いのサインといわれています。


それを信じて買いエントリーしたところ、相場が下がり損をしてしまうこともあります。

ダマシに合わないためにもMACDボリンジャ―バンドなど他のテクニカルチャートと組み見合わせての使用をおすすめします。

移動平均線を使った分析方法としては、他に移動平均線と値動きの位置関係に注目したグランビルの法則」などがあります。


【FXの移動平均線とは?おすすめ期間設定や使い方をわかりやすく解説!】のまとめ


ここまでFXの移動平均線について、基礎知識、おすすめ期間設定使い方について、解説してきました。

FXにおいて、移動平均線は、世界中のトレーダーに使用されている最もポピュラーなテクニカルインジケーターです。

理解して習得していけば、トレードの精度を高めていけるでしょう。

設定数値の異なる複数の移動平均線の組み合わせや、他のインジケーターとの組み合わせなど、様々な使い方があります。

まずは、基本からマスターしていきましょう。