FXの複利運用は効率よく稼げる?メリット・デメリットをわかりやすく解説!

FXの複利運用について、単利運用とどのように違うのか、初心者の方でまだよくわからいない方もいるかもしれません。
この記事を読むと
- FXの単利と複利の違いは?
- FXの複利運用は稼げるのか?
- FXの複利運用のメリット・デメリット
についてわかるようになります。
FXの複利運用について理解し、少しずつ実践に取り入れていきましょう。
FXの複利運用とは?

FXの複利運用とは、FXで稼いだ利益を投資して元本に加えて、その資金を運用することで、さらに利益を増やしていくという運用方法です。
利益をその度に出金して、最初の資金のみを運用する投資法を単利運用といいます。
例えば、元本の100万円を年利10%で単利運用した場合には、2年目の利息も100万円の10%で10万円です。
複利運用の場合には2年目の利息は「元本100万円+利息10万円」の10%で11万円となります。
たった2年で1万円もの差が出ます。
複利運用では、最初の投資額にその利益を足してトレードをすることで、さらに大きな利益を得られる仕組みになっています。
よって、FXで複利運用での取引期間が長いほど稼げる利益額も大きくなっていきます。
単利運用と複利運用の違い
まず、単利運用とは元本に対してだけ利息が発生し、利益を得る運用方法です。
単利運用の例)元本100万円、年利回り10%で運用する場合
経過年数 |
初回 |
1年 |
2年 |
3年 |
4年 |
5年 |
元本 |
100万 |
100万 |
100万 |
100万 |
100万 |
100万 |
利息 |
ー |
10万 |
10万 |
10万 |
10万 |
10万 |
一定金額を毎年利益として得ることになります。
一方、複利運用とは、元本と利息を合わせた金額に対して利息が発生します。
複利運用の例)元本100万円 年利回り10%で運用する場合
経過年数 |
初回 |
1年 |
2年 |
3年 |
4年 |
5年 |
元本 |
100万 |
100万 |
110万 |
121万 |
133.1万 |
146.4万 |
利息 |
ー |
10万 |
11万 |
12.1万 |
13.3万 |
14.6万 |
1年目は、元本100万円に対して利息が発生するので、利息が10万円となり、ここまでは単利運用と同じです。
2年目は元本が初回100万円に1年目の利息10万円が加わり、110万円となります。
この110万円に対して利息が発生するので、2年目の利息は11万円となります。
5年目は4年目の元本133.1万円に4年目の利息13.3万円が加わり、146.4万円となります。
この146.4万円に対して利息が発生するので、5年目の利息は14.6万円となります。
このように、雪だるま式に利益を増やしていくやり方が複利の考え方です。
<単利運用と福利運用の利益の差 (100万円を年周り10%で運用した場合の利益)>
経過年数 |
1年 |
2年 |
3年 |
4年 |
5年 |
単利運用 |
10万 |
10万 |
10万 |
10万 |
10万 |
複利運用 |
10万 |
11万 |
12.1万 |
13.3万 |
14.6万 |
利益差 |
0万 |
1万 |
2.1万 |
3.3万 |
4.6万 |
利益差(累計) |
0万 |
1万 |
3.1万 |
6.4万 |
11万 |
上の表にあるように、単利と比較して、複利のほうが5年後には11万も利益が多くなります。
このように、長期間を使ってより多く稼ぐには、単利運用よりも複利運用の方が収益率が高くなります。
FXの複利運用のメリット

FXの複利運用のメリットとして以下の3つのポイントがあります。
- 単利運用より早く資金が増やせる
- 少額でも時間をかければ大きな利益が出る
- 用期間が長いほど効率がアップする
1.単利運用より資金が早く増やせる
単利運用は何年たっても利息は一定なので、増えるスピードも一定です。
それに対して、複利運用は、最初に投資した金額に毎年発生した利息を加算していくので、年々利息が増えていきます。
FXで複利運用すると単利運用よりも早く資金を増やすことができます。
2.少額でも時間をかければ大きな利益が出る
複利運用は最初に投資した金額が少なくても、毎年発生する利息が加算されるため、長期間かければ得られる利益も大きくなります。
例)最初に投資した金額が10万円、年利回り10%で複利運用していく場合
経過年数 |
初回 |
1年 |
2年 |
・・・ |
5年 |
・・・ |
10年 |
元本 |
10万 |
10万 |
11万 |
・・・ |
14.6万 |
・・・ |
23.6万 |
利息 |
ー |
1万 |
1.1万 |
・・・ |
1.46万 |
・・・ |
2.36万 |
利息(累計) |
ー |
1万 |
2.1万 |
・・・ |
11.1万 |
・・・ |
59.4万 |
上の表にあるように、最初に投資した金額が10万円でも、5年後には約1.5倍の14.6万円、10年後には、23.6万円と2倍以上となり、累計で60万円近く稼ぐことができます。
3.運用期間が長いほど大きな利益
FXの複利運用は、年々発生した利息を資金に上乗せし運用していくので、運用期間が長ければ長いほど大きな利益をあげることができます。
例)最初に投資金額が10万円、年利回り10%で複利運用した場合
10年後には約23万円(最初の金額の約2.3倍)
20年後には約61万円(最初の金額の約6.1倍)
となります。
FXの複利運用のデメリット

FXの複利運用のデメリットを見ていきましょう。
1.利益が出ても引き出せない
2.利益が失う場合がある
3.メンタルにも負荷がかかる
1.利益が出ても引き出せない
複利運用は、発生した利益を元本に加えてより高い利息を受け取るという方法のため、途中で利益を引き出して使うことができません。
途中で利益を使いたい場合は、単利運用にするか、または利益の一部分だけを引き出して使うということになります。
2.利益が失う場合がある
複利運用は、利益を元本に加えて運用していくため、利益が得られない、または利益がマイナスの場合は損失になることになります。
そのため、損失になった場合は、今まで稼いできた利益が失われる可能性があるため注意が必要です。
3.メンタルにも負荷がかかる
複利運用は、利益が出れば出るほど運用する金額が増えていきます。
そのため、長期間運用するとなれば、必然と大きな金額を取り扱うことになります。
運用する金額が大きくなると、少しの値動きで抱える含み損や含み益も大きくなり、損する場合の金額も大きくなります。
そのため、損失に対する不安や恐れなど、メンタルへの影響が出てきます。
複利運用では自分なりのルールを決めて、メンタルを安定させるようにしましょう。
FX複利運用シミュレーションを活用する
将来の利益が気になる場合は、FX複利運用シミュレーションを利用することで、どのくらいの利益になるのか知ることができます。
ネットで検索すると無料で使えるFX複利運用シミュレーションがあります。
必要な情報を入力することでシミュレーションを行うことができます。(投資する通貨ペア、投資金額、レバレッジ、一日に発生する利益など)
気になる方には、シミュレーションすることをおすすめします。
FXの複利運用の注意点

FXの複利運用は確かに効率的に資金を増やしていくことが可能ですが、やり方を間違えれば、今まで稼いできた利益があっという間になくなる可能性もあります。
<レバレッジを引き上げるのは要注意!>
複利運用を続けていくと、利益が積み上がるため取り扱う運用資金も大きくなります。
レバレッジを引き上げることでより多くの利益をあげることができますが、もし、相場が予想に反した動きをした場合、損失も大きくなります。
レバレッジをあげたいならば、普段はレバレッジを維持しつつ、確実に稼げるタイミングの時のみ、レバレッジを引き上げて運用するのがよいでしょう。
FXの複利運用に向いている人

FX取引をするにあたって以下に当てはまる人は複利運用に向いており、より多く稼げる可能性があります。
FXの複利運用に向いている人
- 長期トレードをする人
- 拘束されてもいい資金がある人
1.長期トレードをする人
複利運用は、年間単位での長期トレードを考えている人に向いています。
その理由は、長期トレードの方がより多くの利息を得ることができるからです。
短期トレードの場合は、複利運用のメリットを生かすことができません。
複利運用では、少しずつでも着実に利益をあげて、資金を増やしていくのが重要となります。
よって損切りルールを守れる人、損失が出ても冷静に、ゆっくり取り返せばいいと考えられる人に向いていると言えるでしょう。
2. 拘束されてもいい資金がある人
複利運用のメリットを生かすためには、資金を長期間預けておく必要があります。
1年以内など、短期で早く稼ぎたいという人には向いていません。
そのため、しばらく使う予定のない資金がある人は、複利運用に向いているでしょう。
「FXの複利運用は効率よく稼げる?メリット・デメリットをわかりやすく解説!」のまとめ
ここまでFXの複利運用について解説してきました。
複利運用は長期の運用でより効果を発揮するので、1年以内に手っ取り早く稼ぎたいという人にはあまり向いていません。
長期スパンでFXで利益を上げていきたいという方におすすめです。
FXの複利運用は、正しいやり方で実践すれば、資金を効率的に増やしていくことが可能です。
ぜひFXの複利運用を実践して楽しみながら効率的に資金を増やしていきましょう。