FXのアノマリーは当たるのか?代表的なアノマリーと月別アノマリーをご紹介!

FXをはじめると「アノマリー」という言葉を耳にすることがあるでしょう。
「アノマリー(Anomaly)」とは、相場に関する理論では説明できないものの、よく現象として起こる値動きのことです。
FXのアノマリーとは当たるものなのでしょうか?
FXのアノマリーの中には、その確率が高いものもあり、一概に否定することはできません。
たとえば、日本で有名なのが「ジブリの呪い」。
毎月、第一金曜日に発表される米国雇用統計の日にジブリの映画が放映されると、マーケットが荒れるというアノマリーです。
意識しているトレーダーもいるので、知らないより知っておくと得?という、FXのアノマリーについてご紹介していきます。
FXのアノマリーとは?
FXのアノマリー(Anomaly)とは、経済的要因(ファンダメンタル)や投資理論では説明がつかないが、かなり高い確率で為替相場を動かす現象のことです。
アノマリーは、FXだけでなく株式市場や経済学でも以前より議論されてきました。
トレーダーの心理を表す規則的な現象とも言えるので、全くないがしろにできないかもしれません。
月ごとや曜日ごとに見られるアノマリーや、その他の要因で見られるアノマリーがあります。
有名なアノマリー

ここでよく知られている有名なアノマリーを見ておきましょう。
ジブリの法則
ジブリとは、『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』のスタジオジブリのことです。
米国雇用統計が発表される日と、ジブリ作品がテレビ放映される日が重なる日は、円高・株安になりやすいと言われています。
2013年頃から、メディアにも取り上げられ、この法則が話題となりました。
トレーダーの中にもこの法則に従ってトレードしたり、大損を避けポジションを閉じる人もいるということです。
ゴトー日のドル買い
数字の5と10が付く日をゴトー日と言います。
日本の輸入企業などドル決済が必要な企業は、このゴトー日に円を売って、ドルを購入します。
金融機関はドル不足のために外為市場からドルを購入するので、ドル円は上昇する傾向があります。
投資家も便乗買いすることで、さらに上昇するということです。
この上昇も10時を過ぎれば市場が落ち着き、下落しやすいようです。
水曜日スワップ
マーケットが休みとなる土日分の金利が、毎週水曜日にまとめてスワップ金利として付託されます。
よって、金利の低い円を売って高金利通貨が買われる傾向があります。
大統領選の年はドルが上昇
4年に一度の大統領選の時は、ドルが上昇するが、ボラティリティは小さくなる傾向があります。
ドルが買われやすくなりますが、ドル円の動きが小さくなり、翌年に大きく動くと言われています。
月別のアノマリー

FXでは、年間の中でも月ごとに相場の特徴があります。
傾向としてとらえられている月別のアノマリーを見ていきましょう。
1月…1月効果とも言われ、この月のトレンドがその年全体の方向性を表しやすい。
1月の相場が下がれば、その年は下げ相場となり、上がれば上げ相場になりやすい。
2月…1月の反発で戻りが入りやすい月
ドル円に関しては下落傾向が伺える。
3月…日本の大企業の多くが決算で外貨を円に換えるため、ドル円に関しては下落する傾向が強く、円高になりやすい。
4月…3月の反動で資金が外貨に流入し、為替が大きく動く月とも言われている。
ドルが買われて円が売られる傾向にあるために、ドル円は上昇しやすいと言われている。
5月…夏休み前のポジション整理や米国債の利払いが終わるため円高になりやすい。
市場全体に売りムードが漂い、株式もドル円も下落の方向感がある。
利益確定売りも増えて、ドル円は相場の大きな方向転換点となりやすい月と言える。
6月…海外では夏休みが始まり、ボラティリティが落ちやすい
その年の高値あるいは安値をつける可能性が高い月と言われている。
7月…夏休みが近くなり、夏枯れ相場となりやすいと言われている。
米国市場では、ボーナスで株を購入するため、反動で円安になりやすい
8月…夏枯れ相場と言われ取引量が減るため、変動が少ない円に集まりやすい。
特にお盆休みのある日本市場は、売り相場となり、円高ドル安となる。
9月…夏休みが終わり、年末にかけて取引量が増えて大きなトレンドが出やすい。
9月で発生したトレンドは、10月ないし11月まで継続すると言われている。
また日本企業の中間決算に向けて海外資金を自国に戻す動きが始まり、ドル円は下落傾向となる。
10月…米国では「10月効果」と呼ばれるアノマリーがあり、株価が底を付けやすく、時に大暴落する可能性もある。
ドル円も米国株の影響から底を付ける傾向と言える。
11月…9月から続いたトレンドがこの月でポジション調整により終わりを向かえ、相場が反転しやすい。
12月…12月は荒れる相場となりやすい傾向がある。
これはクリスマス休暇に向け、マーケット市場がポジション調整のための売りを呼び、市場参加者が大幅に減っていく。
取引参加者が減ることで、トレンドが出にくい傾向がある。
「FXのアノマリーは当たるのか?」のまとめ
アノマリーについては、FX投資家の相場心理を捉えているものも少なくありません。
その相場現象が起こる確率が高いものもあり、一概に否定することはできません。
相場は、さまざまな要因で動いており、アノマリーを信じる投資家もいれば、全く気にせずに利益を出している投資家もいます。
また、アノマリーにそったトレードで上手く利益が出せたとしても、それは結果論でしかありません。
少なくともアノマリーだけを根拠としたトレードは、リスクが大きいと言えるでしょう。
FXアノマリーに関係あるトレード場面で、少し気を付ける程度に意識にとどめておきましょう。